「買やぁ~いいんだな? 買やぁ~(--#)!」
この一言に尽きます。・・・以上!
いやいや、それだけではあまりにも・・・(^^;。
あれは1999年の秋。
当時私が勤めていた会社はまだ歴史の浅い小さな会社でしたが、株式はジャスダックに上場していました。その株が、理由は分かりませんが、ぐぉーんと上がったのです!
遡ること10年前、株式を店頭公開するに当たり、会社は従業員持ち株会の制度を作りました。でも当時はまだ個人で株を買うなんて、”かなり特殊な人”という時代。従業員、特に若い女の子たちは、よく分からない株なんてモノに給料天引きでお金を取られるのがイヤで、みんなそっぽを向きました。困った会社は、人気のあったイケメン社員をリーダーに据えて、説明会を開きました。
「会社から積立金の5%の補助が出るんだよ?」
「貯金だと思えばいいんだよ」
「いつだって、好きな時に現金に換えられるんだから・・・」
とまあ、いいこと並べて、結局ほとんどの社員が口数の差こそあれ、持ち株会に入ったんじゃないかと思います。私も入りました(^^;。
そして時は流れ、忘れた頃にまさかの急高騰!
従業員たちは「今だ!」とばかり、株を売りたいと持ち株会に申し出ました。ところがです!会社の答えはこうでした。
「あれは従業員の資産形成のための福利厚生です。結婚するとか、家を建てる、家を買うなどの理由が無い限り、売らせません!」
冷静に考えれば、従業員がみんなして株を手放す会社なんて、経営状態危ないんじゃないかって思われますよね?それにその放出された株を誰かが買い占めたりしたら、下手すると会社乗っ取られちゃいますよね?
けど、株なんて好きで買っていた訳でもない女子社員たちには、そんなことはどーでもいいワケでして・・・。
「だまされたわ!」
「いつでも好きな時に売れるって言ったじゃない!」
「使えない貯金なんて、何の意味があるの?」
女子更衣室はさながら、阿鼻叫喚の地獄絵図・・・(^^;。
そんな中、心の中で密かに闘志を燃やした私が、ぽそっとつぶやいたのが冒頭の言葉です。
「買やぁ~いいんだな? 買やぁ~(--#)!」
(買えばいいのね?買えば!)
その2へ続きます