若い頃は自分でも呆れるくらい、展覧会や美術展に行くのが好きでした。
そして友達から「図録娘」と言われるくらい、必ず「図録」を買っていました。
だって当時は、今ほどミュージアムショップの品揃えが良くなくて、せいぜい絵はがき程度。気に入った作品が絵はがきになっていない時は、家に帰ってその作品を思い出すよすがは「図録」くらいしか無かったのですよ。
それにしても当時の私はお金持ちでした。
チケットを買い、交通費を払い、図録を買う・・・。
分厚い図録は何千円もしたはずです。
お金持ちだった、と言うより、単にバブル期だったのかも(^^;
今では郊外に引っ越したこともあり、派遣のお給料でそれほど贅沢できるはずも無く、全くと言っていいほど街中の美術館へは行かなくなってしまいました。
前置きが長くなりました。
そんな美術展通いの中で、私が大好きだったのがマリー・ローランサンです。
一時期「エコールドパリ展」や「マリー・ローランサン展」など立て続けに見た記憶があるので、その頃の日本で流行っていたのかもしれないですね。
例によって図録も何冊も買ってきたのですが、私が特に気に入って、わざわざ絵はがきを額装して飾っていた作品がこちらです。
ずいぶん焼けてるし、おまけに歪んでるし(^^;。
夕立の日に部屋の窓が開いていて、雨に当たった額の台紙は捨ててしまいましたが、この絵はがきはずっと大事に持っています。
19歳の時にはすでに飾っていた記憶があるので、おそらく短大生時代に購入した物でしょう。
この絵のどこが好きって、指先のピンと立っているところ。
ローランサンの描く女性の手元はどれも柔らかいラインで、あまり主張を感じないのですが、この絵は何か「気づき」というか「ひらめき」というか、モデルの女性の意思のようなものを感じるのですよね。
いえ、もちろん美人さんですし、青いお洋服も真珠の飾りも好きですよ(^^;。
最近ちょこちょこメルカリで小物を買うようになって、とある美術作品を検索したのをきっかけに、もしかしたらこの絵もリトグラフか何か出ていないかな?と思い検索してみました。
けれどリトグラフやポスターなどローランサンの出品は沢山ありますが、残念ながらこの作品には出会えませんでした。
有名な絵ならどこかの美術館に所蔵されているかも知れないけれど、この作品のタイトルは「少女」としか書いていなくて、ローランサンの絵として手がかりは無きに等しく・・・。
せめて同じ絵はがきサイズでもいいから、傷んでいないものを手に入れられたらなぁ。
そいういうのを公開捜査するようなシステムって、どこかにないかしら?
そして今夜もまた「マリー・ローランサン」を、地道にメルカリで検索するのでした(^^;
読んで下さってありがとうございます。