小さな子供って、突然奇声を発することってありますよね。
私は子供はいないし、甥っ子や姪っ子もいない、子連れの友達と遊んだこともない、ついでに犬猫も飼っていない。つまり、予測不可能な行動をする小さい生き物に慣れていません。
なので出かけた先で突然小さな子供の奇声が耳に届くと、ビクッとしてしまい、つい声のした方に首を巡らせて音の発生源を確認してしまいます。
周囲の人がそういう動きをすると、奇声を上げた子の親はたいてい慌てて、「こら、静かにしなさい!」と子供を叱り、そして小さい声で「すみません・・・」と肩身狭そうです。
いやいや、こちらこそ申し訳ないです。これは私の生き物としての危険予知行動、いわば本能なのです、仕方ないのです。決してあなたたち親子を悪く思っているわけではないのですよ。
子供の頃、こんなことがありました。
私が幼稚園くらいの頃、母とママ友がそれぞれの子供を自転車の荷台に座らせて、スーパーの前で立ち話をしていました。当時はまだ子供用のシートなんて充実していなくて、子供を後ろに乗せる時は荷台に座布団などを括り付けて、そこに座らせていました。足を置く場所もないので子供は足をぷらぷらさせながら、親の背中にしがみついていたものです。
そろそろ帰る時間になって、母は「じゃあね」と自転車を引いて歩き始めました。
「ギャーッ!」
荷台で私、ギャン泣き!
「何?」
母が足を止めると、泣き止む私。
何でも無かったのかと歩き始めると、また「ギャーッ」。
「何なのよこの子は、うるさいわね(-_-;!」
強引に自転車を引こうとする母、泣き叫ぶ私。やっとママ友さんが気付いてくれました。
「ちょっとアンタ!足がタイヤに挟まってる!」
そう、ぷらぷらさせていた私の足先が、いつの間にかタイヤのスポーク(※)の間に挟まって、抜けなくなっていたんです。この状態で自転車を動かされたら、そりゃ叫びもしますって。
「何なの、もう!」
母はふてくされた顔で、私の足をタイヤから引き抜き、「じゃあね」と言って自転車をこぎ始めました。
骨折しとらんか、確認せんかいゴルァ(-_-;!!
あの時の足の痛さと、泣き叫んでも分かってもらえず叱られるだけだった辛さと、気が付いてくれたおばちゃんへの恩義は今でも忘れてませんわよ(‐◇‐)。
※スポーク・・・車輪の中心から放射状に延びるパーツ
そんなこんなで小さい子供の奇声が聞こえてくると、声の発生源と、声を上げている原因を確認しないと、心配なのです私。
だから、子供が奇声を上げて周囲の人が振り返っても、怒ってる人ばかりじゃないって分かってね・・・。
読んでくださってありがとうございます。