大きな会社の大きな社員食堂でのお話です。たまたま同じテーブルに、30才前後の男性グループが座りました。何となく聞こえて来たところによると、どうやら彼らのうちの一人が最近、マンションを購入したようです。
新築で、オシャレで、最新の設備が導入されていて、最上階の部屋だそうです。
まあ、結婚して子供生まれれば、将来のことも考えて住宅を購入するのは自然ですし、周囲の同年代に先んじてそれをやったとなれば、自慢したくなるのも分かります。
ただ・・・。
最後に彼が放った言葉がキョーレツでした。
「マンションの安い低層階を買う奴らってさ、なんて言うか、やっぱり民度が低いネ！」
う、う～ん(^^;
実際に何があったか、知りませんけど・・・。
確かに上層階に比べたら低層階の値段は安いです。でもそれと「民度」に相関関係ってあるのでしょうか？
上層階に住んでいる中にも、善良な方もいれば困った感じの方もいます。低層階に住んでいるからといって必ずしもお金が無いからとは限らず、高所恐怖症の方だっているし、お年寄りなどは災害時にエレベータが止まった時のことを考えてかも知れません。
それに彼が上層階だ低層階だと比較しているのは「そのマンションの中で」の話。彼の買った最上階のお部屋の値段が、最下層の最安物件の値段と同じだというマンションなんて、この世にいくらでもあります。所詮、どんぐりの背比べじゃないかと。
もしも百万歩譲って、安い物件を購入する人の民度が低いとしたら、新築から10年もすれば、転勤などの事情でマンションを売る人が出て、それを中古で購入した人が入ってきます。そうなると管理組合で何か決める時、彼の言う「民度の低い人々」の意見が多数決の原理で通ってしまうこともあり得ることを、彼は知っているのか知らないのか。
食堂でマンション自慢ついでに他人をディスってる暇があるんだったら、民度の高い人ばかりの高級住宅街の戸建てか、もっと高級なマンションを買った方がいいんじゃないですか？もっとも、今度はアナタが「民度が低い奴ら」呼ばわりされる番かも知れませんけど。
・・・と、派遣さんは日替わり丼を食べながら、心の中で言いましたとさ。
頑張って働けよ～、若造(^^)！
※私の住んでいるマンションでは、20年で住人の半分近くは入れ替わりました。
いろんな方がいらっしゃいますが、まずまず平和です(^^)。
※数年前のお話です。今はコロナ禍で、食堂は黙食厳守です。
読んで下さってありがとうございます。
